プッシュロッドの調整(1948OHV用)編。
定期的にチェックするポイントの一つにプッシュロッドがあります。カタカタカタ、とエンジンから打音が聞こえたり、パワーダウンする場合もありますので、旧車はタペット調整が必須です。
パンヘッドが開発された当初、シリンダーは鉄、ヘッドはアルミと材質を変えたことにより熱膨張率が変わってしまいました。そこで油圧制御のハイドロリック・タペットをプッシュロッド自体に組み込み、アルミヘッドに対応したワケです。
このとき洗濯バサミで押さえるか、ガムテープで固定しておきます。(自分は両方使います)
調整するために、まず圧縮上死点を出します。クランクシャフト2回転に1回、出てきます。もう一回は排気上死点です。
その圧縮上死点ですが、プラグを抜いて、ゆっくりとキックを下ろしていくとタペットが下がっていくのが確認できます。
下がり切ったところで一瞬動かなくなりますが、さらに60度キックを下ろすと、そこがおおよその圧縮上死点になります。もしくはタイミングホールで確認してください(点火編)。
つまりプッシュロッドが完全にロッカーアームを介してバルブを押していないフリーな状態の部分を探します。
調整するために、まず圧縮上死点を出します。クランクシャフト2回転に1回、出てきます。もう一回は排気上死点です。
その圧縮上死点ですが、プラグを抜いて、ゆっくりとキックを下ろしていくとタペットが下がっていくのが確認できます。
下がり切ったところで一瞬動かなくなりますが、さらに60度キックを下ろすと、そこがおおよその圧縮上死点になります。もしくはタイミングホールで確認してください(点火編)。
つまりプッシュロッドが完全にロッカーアームを介してバルブを押していないフリーな状態の部分を探します。
今回はハイドロリック・プッシュロッドの状態を確認するのでロッド本体も抜きます。
・・・・で、固着してました(笑)。
このハイドロリックロッドの技術はカーチスライト社が星型多気筒エンジン用に開発したもので、静粛性とメンテナンス・フリーを実現したのですが、どうも熱に弱く(ヘッド内に格納されるんですから当然といえば当然なのですが)、自分のでも1万キロも走ると固着して普通のソリッドタペット状態になってしまいました。
1948からたったの5年後、1953年からはプッシュロッド上部の油圧タペットはタペット側に移行され、ロッド自体はソリッドタイプになったので、当時から不具合があって改良したのだと思います。
その後のパンヘッド、ショベルヘッド以降も、このソリッドロッドと油圧リフターの組み合わせです。
リンカートキャブと同様、完璧に使える当時物は20本集めて4本ぐらいですけども。
(ホワイトペンでもいいですが消えないと厄介なので当時のマニュアルを踏襲します)
*ソリッドタイプ(+油圧リフター)は『4回転』締め込みます。
多少の抵抗を感じつつ軽く指で回る位置になるので、ここでチョークの位置を固定確認しながらロックナットを締めてロックします。
リア側は360度−45度=315度回転で圧縮上死点が出てきます。